小学生のトレードマーク・ランドセル。
まだまだ小さい我が子が、大きなランドセルを背負って登校する姿を想像しただけで、グッと心にくるものがありますよね。
6年間をともに過ごす相棒であるランドセル選びは、なかなかのお値段しますし長期間使うものなので、選ぶのも慎重になります。
そんなランドセルの製造現場を見られる場所が、奈良・橿原市にあるということで行ってきました。

鞄工房山本・奈良本店
というのも、息子の相棒は鞄工房山本の人気モデル「レイブラック(黒×青)」

ラン活していたときは、タイミングが合わず工房見学せずに購入したんですが、見学できなかったのがどこか心残りだったんです。
今回は、職人さんの手によって1枚の革から形づくられていく様子をたっぷり取材してきたので、写真多めでお送りします。
小さなお子さんのいるパパママ・・いや、おじいちゃん・おばあちゃんも必見です!
職人の手仕事がひかる高品質ランドセル「鞄工房山本」

工房系ランドセルの中でも安定した人気のある鞄工房山本は1949年創業。
6年間使っても飽きのこないシンプルで上品なデザインと使いやすさにこだわり抜き、職人一人ひとりが手作業でランドセルを作っています。

さっそく橿原市にある鞄工房山本・奈良本店にやってきました。
緑広がるのどかな場所で、近くには香久山公園や昆虫館、古代ロマンあふれる観光地「明日香村」なんかもあります。

ご覧ください、歴史を感じる素晴らしい門構え。
鞄工房山本のお店は全国に4店舗(銀座・横浜・梅田・奈良)ありますが、ランドセルづくりの工程が見られるのは奈良本店のみ。

明るく開放的な店内には、色とりどりのランドセルや自慢の鞄たちがずらり。
実物のランドセルを背負って機能性を体験することができ、色味や質感などもしっかりチェックできます。
工房見学は予約不要!ランドセルづくりの全貌に迫る

奈良本店から歩いて2〜3分ほどの場所にある工房へやってきました。
さぁ、いよいよ潜入開始。

工房にはたくさんの職人さんがいて、各自の持ち場で黙々とランドセルのパーツが作られていきます。
ダダダダっとミシンとかける音やいろんな機械音の中、20代から70代くらいの幅広い年代の職人さんたちが活躍していました。
職人の手技と最新機械で「品質と生産性」の両立を実現

鞄工房山本のランドセルは、1枚の革選びから始まる数百もの製造工程を奈良の工房で手がけています。
まずはこの大きな革からパーツの型をとる作業。
革といっても、そもそも生き物の「皮」なので場所によって柔らかい部分、硬い部分があるんだそう。

半頭分の革からできるランドセルは2.5個分

“かぶせ”や肩ベルトなど、強度が必要なパーツは背中の丈夫な部分から型をとるなど、職人さんが革の繊維や特性を見定めて型どりしていきます。
出だしからじつに奥深い・・

続いて裁断です。
最新鋭の機械を用いて、スイッチを押したら自動で裁断。その間、職人さんは違う作業にとりかかります。

より効率の良い機械化を導入することで生産性を確保し、品質と価格のバランスの取れた商品が出来上がるんですね。
裁断をするまでも時間はかかりますが、


組み立てにいくまでにも革をすいたり糊付けしたり、


各パーツ作りなど、本当に多くの製造工程を経て作られているんだなと実感しました。
ランドセルのここを見よ!伝統的技法「コバ塗り」


裁断面を磨いてニスを塗り重ねる「コバ塗り」は、鞄工房山本の最大の魅力です。

バフをかけ、ニスを塗り、コバを磨き表面を滑らかに。そして、再びニスを塗り重ねる。
この工程を3回繰り返し、美しく仕上げていきます。

そんな工程を見てこだわりを知ることで、さらにランドセルに愛着が深まりそうですね。
工房はオープンな印象で、職人さんたちは作業の手をとめて説明してくれたりと笑顔で対応してくれました。
巧みなミシンワークでランドセルの形になっていく

なるほど、こうやって前ポケットのマチの部分が出来あがっていくわけですね。
前ポケットに小マチを縫製する工程を実際に見せてもらいました。


なんだこの巧みなミシンワークは!
足踏みミシンで次々と立体的な形が作られていきます。
お次は・・


必殺!小マチ返し
慣れた手付きで簡単そうに見えますが、力とコツのいる作業なんだそう。


見覚えのあるパーツがどんどん形になっていく様子を目の前で見られるのは、とても貴重な体験です。

完成したランドセルはきれいに拭き上げ、肩ベルトを装着します。
専任スタッフが細かく丁寧に検品・梱包されて完成です。
「鞄工房山本が選ばれる理由」は精巧で丁寧な手仕事にあった

というわけでランドセル工房見学をお届けしました。
「お子さまと、その家族にとって、人生最初の一生ものをお届けする。」
そんな想いで丁寧に細部まで職人さんが手仕事しているからこそ、鞄工房山本が作るランドセルは質が高く、選ばれ続けるんだなぁと感じました。

「大切に使おうね」
子どもに何度も言い聞かせるよりも、
「ランドセルってこんな風に作られているんだよ」
「苦労してつくってくれた人がいるんだよ」
子供自身に見て知って感じてほしい。
ランドセル工房見学を通して「物を大切にする心」を育むきっかけになればいいな、そう思います。
小さなお子さんのいるファミリーは、ぜひ奈良観光とあわせて鞄工房山本に足を運んでみてはいかがでしょうか。
鞄工房山本 奈良本店の詳細情報
住所:〒634-0022 奈良県橿原市南浦町899
無料駐車場あり
電話番号:0744-47-3211
定休日:水曜日(祝日は営業)
※混雑緩和のため、土日・祝日は来店予約制となっています
営業時間:10:00~17:30
HP:https://www.kabankobo.com/
SNS:Instagram
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